「築年数の狙い目っていつなの?」
 賃貸物件を探すとき、家賃や立地だけでなく“築年数”も重要な判断材料です。築浅物件はキレイで設備が整っている一方、家賃が高め。逆に築年数が経っている物件は、家賃を抑えやすいものの、内装や設備が気になる…。
 この記事では、築年数ごとのメリット・デメリットを整理しながら、賃貸のプロが教える「狙い目の築年数」を詳しく解説します。
 これを読めば、あなたの理想の部屋選びがぐっと近づくはずです!
築年数別に見る賃貸物件の特徴と選び方
賃貸物件を探すうえで、築年数の違いによって得られるメリットや注意点を知っておくことは、後悔のない部屋選びにつながります。ここでは、「新築〜築15年以内」「築16年以上」の2つの期間に分けて、それぞれの特徴を詳しく解説します。
新築〜5年以内:最新設備と快適性が魅力
新築や築浅(築5年以内)の物件は、やはり人気が高く、毎月の家賃も高めに設定されているケースが多いです。ただし、その分以下のようなメリットがあります。
メリット:
- 最新の耐震基準(新耐震基準)に対応しており、安心感が高い
- 断熱性・防音性に優れ、住み心地が快適
- エアコンやインターネット、宅配ボックスなどの設備が初期から充実
- 外観・内装ともに美しく、経年劣化による汚れがほとんどない
注意点:
- 
家賃や初期費用(敷金・礼金・仲介手数料など)が比較的高め 
- 
人気物件は募集から埋まるまでが早く、タイミングを逃す可能性あり 
- 
新築の場合、周辺の住環境や管理体制が整っていないことも 
このような物件は、「最新の設備を重視したい方」「快適な暮らしを優先する方」「将来的な修繕リスクを抑えたい方」にとっておすすめです。
築6〜15年:コスパと設備のバランスを重視
築年数が10年前後の物件は、家賃と設備のバランスがとれており、狙い目の時期といえます。
メリット:
- 設備はまだ比較的新しく、生活に不便を感じにくい
- 管理状況によってはリフォームやリノベーション済の物件も
- 同条件の新築よりも家賃が1〜2万円安いことも珍しくない
- 周辺環境や入居者の傾向、管理会社の対応力なども把握しやすい
注意点:
- 
設備によっては多少の経年劣化があるため、内見時のチェックが必要 
- 
配管や水回り(キッチン・浴室・トイレ)の確認を忘れずに 
- 
管理が行き届いていない物件では、劣化や騒音などの問題が発生している場合も 
このゾーンは、予算を抑えつつも、快適性と設備の充実を重視したい方に最適です。
築16年以上:価格重視派におすすめな選択肢
築古物件(築16年以上)になると、価格面のメリットが大きくなりますが、チェックすべきポイントも増えます。
メリット:
- 家賃や初期費用が比較的安価で、予算に余裕ができる
- リフォーム・リノベーションされた室内は意外と快適
- 収納スペースが広い間取りや、昔ながらの設計の魅力も
注意点:
- 
旧耐震基準の物件も多く、耐震性に注意 
- 
経年劣化による外壁のひび、設備の老朽化などの確認が必要 
- 
木造や軽量鉄骨造の物件は、断熱性や防音性に難ありのケースも 
- 
管理が不十分な場合、トラブルや害虫の発生、倒壊リスクも 
内見時には、建物の管理状態や修繕履歴、外観や室内の清掃状況などをよく確認し、不動産会社や大家さんの対応力も含めて判断することが重要です。
このような築年数の物件は、予算を抑えつつ、自分で内装に工夫を加えたい方や、広めの部屋を求める方に向いています。
建物構造と築年数の関係
築年数だけでなく、建物の構造や素材も、住まいの快適性や安全性、長期的なコストに大きな影響を与えます。ここでは、代表的な構造別に特徴を解説し、築年数との関係を見ていきましょう。
木造・RC造・鉄骨造の違いと耐久性
賃貸住宅で一般的に多い建物構造は、**木造・鉄骨造(S造)・鉄筋コンクリート造(RC造)**の3つです。それぞれにメリット・デメリットがあります。
木造:
- 築年数が古くても家賃が安い傾向
- 断熱性・防音性が低く、騒音トラブルのリスクが高い
- シロアリや湿気による劣化が発生しやすく、定期的なメンテナンスが必要
- 地震時の倒壊リスクが高いため、築年数と耐震基準の確認は必須
鉄骨造(軽量・重量):
- 木造よりも構造が頑丈で、耐用年数も長い
- 比較的コストパフォーマンスが高く、築15年以内なら快適に暮らせるケースが多い
- 遮音性はRC造より劣るため、内見時に実際の防音性をチェック
鉄筋コンクリート造(RC造):
- 耐震性・断熱性・防音性が高く、快適性に優れている
- 築年数が経っていても管理が良好であれば、住み心地がよく人気
- 家賃が高めである反面、安心感・安全性・資産価値の高さが魅力
RC造や鉄骨造の物件は、新耐震基準を満たしているかが重要な判断ポイントになります。特に1981年以前の旧耐震基準の物件では、構造補強や耐震工事が実施済みかどうかを確認しましょう。
建物の種類別:アパート vs マンション vs 一戸建て
建物の構造とあわせて、**物件の種類(集合住宅か戸建てか)**によっても生活の快適さや注意点が変わってきます。
アパート(木造・鉄骨造が中心):
- 家賃が安く、学生や単身者に人気
- 隣人の生活音が響きやすく、防音性に注意
- 外壁や階段の経年劣化、ベランダの清掃状況など、外観の確認も重要
マンション(RC造中心):
- 防音性・耐震性が高く、子育て世帯や長期入居者におすすめ
- 管理費が発生するが、共用部分のメンテナンスが充実しているケースが多い
- 階数が多いため、エレベーターの有無や設置状況もチェック対象
一戸建て賃貸:
- 専用スペースが多く、収納やプライベート空間が確保しやすい
- メンテナンスや修繕の責任が入居者にある場合も
- 立地や敷地の広さによって賃料や管理のしやすさに大きな差
このように、築年数と建物構造、種類の組み合わせによって、その物件があなたに合っているかどうかが変わってきます。構造の違いを理解することで、内見時にどこをチェックすべきかも明確になり、後悔のない選択が可能になります。
内見時に築年数以外でチェックすべきポイント
築年数が同じ物件でも、**管理状況や設備の違いで住み心地には大きな差が出ます。**そのため、内見時には築年数だけでなく、室内の状態や周辺環境、設備の劣化具合などをしっかりとチェックすることが重要です。
見た目に惑わされない内装・設備の確認方法
内見時には、外観や画像の印象だけで判断せず、細かい部分まで確認することが後悔を防ぐポイントです。
チェックポイント:
- 
内装の汚れやキズ、床のきしみ、壁紙の浮き 
- 
水回り(キッチン・浴室・トイレ)の配管状態や水漏れ跡 
- 
収納スペースの広さと、扉の開閉状態 
- 
エアコンや換気扇、インターホンなどの動作確認 
- 
ベランダやバルコニーの排水状況、劣化の有無 
- 
玄関や窓まわりに隙間風が入らないかどうか(断熱性の目安) 
築古の物件でも、リフォームやリノベーションがしっかり行われていれば快適に暮らせる可能性があります。逆に、築浅でも手抜き工事や初期不良があれば、早期にトラブルが発生するケースもあります。
また、室内の照明配置やコンセントの位置、ネット回線の導入状況なども生活の利便性に関わる重要な要素です。
管理状況・管理会社の対応力を確認する
築年数が経っていても、管理がしっかりしていれば住環境は十分に快適です。そのため、物件の管理状況や、管理会社・不動産会社の対応力も確認しておきましょう。
管理が行き届いている物件の特徴:
- 
共用部分(廊下・階段・駐輪場など)が清掃されている 
- 
ポストまわりが整理されており、チラシなどのゴミがたまっていない 
- 
ゴミ置き場の運用ルールが明確で清潔 
- 
外壁の塗装や補修が定期的に行われている 
管理会社や大家さんに確認したいこと:
- 
過去にどのような修繕・工事が実施されたか 
- 
メンテナンスの頻度やスケジュール 
- 
トラブル時の対応方法(例:深夜の水漏れ対応など) 
- 
インターネット回線やネット環境に関する設備 
また、管理会社が遠方にあったり、対応が遅いとトラブル時に不安です。入居者の口コミや評判も参考に、安心して住める体制かを確認しておきましょう。
内見の際にできるだけ多く質問をし、回答の内容やスピードも含めて判断することが、信頼できる物件選びには欠かせません。
築年数が生活や暮らしに与える影響
築年数は見た目や家賃だけでなく、日々の暮らしの快適性や安全性、ライフスタイルとの相性にも大きな影響を与えます。ここでは、築年数が住環境や生活習慣にどう関係してくるのかを掘り下げて解説します。
快適性と住み心地を左右する要素とは?
築年数が進むと、室内や設備にさまざまな影響が現れます。ただし、劣化=不便というわけではなく、管理状況やリフォームの有無によって住み心地は大きく異なります。
築年数による生活への影響:
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断熱性の低下:冬場の寒さや夏の暑さが室内に影響。冷暖房費が増えるケースも 
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防音性の違い:RC造と木造での騒音対策の差。築古のアパートは音が響きやすい 
- 
設備の古さ:トイレ・キッチン・浴室などの設備が古いと使用感にストレス 
- 
害虫リスク:古い建物では隙間風や湿気がたまりやすく、虫の発生確率が上昇 
- 
収納の少なさ:昔の物件は収納スペースが狭い・少ない設計が多い 
一方で、築年数が経過していても以下のような工夫や対策がされていれば、快適性は十分確保できます。
快適性を向上させる工夫の例:
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二重サッシや断熱材の導入による断熱性向上 
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床材や壁紙の張り替えによる清潔感の回復 
- 
室内設備(エアコン・温水洗浄便座・ネット回線など)の設置または交換 
- 
配管や電気系統の更新工事の実施 
- 
水回りのリノベーションで生活の質を改善 
快適な生活=築年数ではなく、「管理」と「設計」による違いが大きいという点を理解しておくことが、賢い賃貸物件選びのコツです。
周辺環境・住環境との関係
築年数が古い物件ほど、エリアとしての歴史がある住宅街に建っていることが多く、静かで成熟した環境である場合も少なくありません。逆に新築は再開発地域や郊外エリアに多く、周辺施設が未整備なケースも見られます。
築年数と住環境の関係で考慮すべきポイント:
- 
周辺施設の充実度:スーパー、病院、学校、公園などの有無 
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交通アクセス:駅までの距離やバス路線の整備状況 
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治安や地域の雰囲気:夜間の静かさ、街灯の設置状況 
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騒音や臭いなどの生活ストレス要因:工場・繁華街・道路沿いなど 
- 
将来的な再開発・建設の影響:近隣の建設予定や区画整理の情報も確認を 
築古物件の多い地域では、古くから住む人々のコミュニティがしっかりしている反面、高齢化や空き家問題などで住環境が変化するリスクも。逆に、新しい街は利便性が今後向上する可能性がありつつも、未整備な状況による不便さに注意が必要です。
築年数と周辺の環境は、切っても切れない要素。住みやすさを重視するなら、物件だけでなく、周囲の暮らしやすさまで含めてチェックしましょう。
築年数によって変わる費用と契約条件
築年数は、家賃や初期費用、契約内容などの金銭的な条件にも大きく影響します。新築と築古では、同じ広さ・立地の物件でも価格や条件に差が出るため、予算やライフプランに合った物件選びには、築年数ごとの「コスト感」を理解することが重要です。
家賃・賃料・初期費用の比較
まず、築年数が浅いほど、家賃や初期費用は高くなる傾向があります。
築年数と家賃の傾向:
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新築・築浅(築5年以内):最新設備が整っているぶん、家賃は最も高く設定される。敷金・礼金が2ヶ月分以上の場合もある 
- 
築10~20年程度:建物の見た目や内装の状態により、家賃にバラつきがある。リフォーム済なら多少高めの賃料に設定されることも 
- 
築20年以上:家賃が大幅に抑えられ、相場より1~3割安いことも珍しくない。ただし、礼金・敷金・保証金の交渉がしやすい反面、修繕費やトラブル対応は自己負担になるケースも 
初期費用に関する注意点:
- 
築古物件では「礼金ゼロ・敷金ゼロ」の募集も多い 
- 
ただし、「仲介手数料無料」や「フリーレント」などの条件には、入居期間の縛りや退去時費用の増加といったデメリットがつく場合もある 
- 
不動産会社や仲介会社との費用交渉も築年数次第で柔軟に対応されやすい 
契約時には、見かけの安さだけでなく、「住み始めてからどれだけ費用が発生するか」を冷静に判断することが大切です。
長期的な費用と修繕の可能性
築年数が経っている物件では、入居後に思わぬ修繕が必要になることがあります。
築古物件で注意したい費用リスク:
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水回り(キッチン・浴室・トイレ)の配管トラブル 
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室内設備(エアコン・給湯器など)の老朽化 
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建具の不具合や隙間風による冷暖房効率の低下 
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外壁や屋根の劣化に伴う雨漏り・断熱性低下 
これらは、メンテナンスが定期的に実施されている物件かどうかで大きく差が出ます。築30年を超えるような物件では、「新耐震基準」かどうか、過去にどのような補強工事がされたかといった履歴を事前に確認することが大切です。
契約前に確認したい項目:
- 
過去の修繕記録や工事履歴 
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現時点で劣化が進んでいる設備の有無 
- 
将来的に発生しうる費用の説明や保証内容 
特に、保証会社の利用条件や内容の違いにも注意が必要です。古い物件の場合、保証会社が追加条件を設定することもあります。
「入居直後にトラブル発生 → 自費で修繕 → 退去時にも請求」という流れにならないよう、契約前のチェックと交渉が非常に重要です。
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